ピロリ菌を除菌する理由
2023年9月28日
皆さん,おはようございます。
9月も半ばを過ぎ、少しずつ秋を感じる様になりましたね。
秋は「食欲の秋」と言われますが、私はこの時期にいつも胃カメラで胃の検診を行います。
数年前にピロリ菌の検査もして頂いて陰性ではあったのですが、ピロリ菌を除菌したら、胃ガンにはなる確率ってかなり低いのか?と先生に尋ねたところ、除菌しなかった方と比べて3割位は!抑えられるとの事でした。
そもそもピロリ菌は全世界の半数以上の人が感染してるとされ、日本では、若年者の感染は減っているものの、中高年では半数以上が感染しているとされています。
また日本人での胃がんの90%以上の方がピロリ菌感染によって引き起こされていているそうです。
しかし、ピロリ菌に幼少期に感染しなければ、ピロリ菌に感染は起こらないそうなので、小さいお子さんがいる方は、ピロリ菌感染している親からうつさない様に、同じ箸やスプーンを使わない等の対策をする事が大切です。
ですが、一度ピロリ菌に感染してしまうと、数ヶ月以内に慢性胃炎になるそうですが、症状が出ない事がほとんどで、胃炎は加齢と共に進行し、胃粘膜が薄くなる萎縮性胃炎となります。
萎縮性胃炎になると胃がん発症するリスクが高まります。
例え、萎縮性胃炎にはならなくても慢性胃炎は胃潰瘍や十二指腸潰瘍、胃ポリープ等を引き起こすこともあり、胃がんをはじめ、こうした病気にならない様にピロリ菌に感染が分かったら除菌することが必要となったそうです。
除菌後に陰性となっても、胃粘膜が薄くなっていたり胃液の酸性度低下(酸性度が弱くなってしまっている状況)だったりすると、大腸菌やサルモネラ菌と言った悪玉菌から放出される「リポ多糖=LPS」が消化管に炎症を起こしたり、発ガンを促進する事が分かっています。
またこのLPSは歯周病の代表的なPg菌にも存在し、歯肉に炎症を起こし顎の骨を破壊して歯周病を引き起こします。
ですから、まずはお口の衛生状態を整えてから、ピロリ菌除菌をすることが大切なのです。
今は胃の調子を整える乳酸菌としてLg21があります。コンビニやスーパーにもあります。
LG21乳酸菌を日摂取する事で、胃酸の分泌等、
胃の働きが改善したというデータもあるようです。
季節の変わり目となるこの時期は、まずは胃の不調、腸内環境を良くする事で、『秋』を満喫できると思いますので、皆さんも、身体を労ってお過ごし下さいね🎵
お口ポカン
2023年9月24日
お口ポカン(口唇閉鎖不全症)
皆さんおはようございます♪
少しずつ秋を感じる季節となってきましたね。
先日、メンテナンスでいらっしゃった患者さんのお子様が、テレビを見たり遊んでいる時、気づいたらお口が開いている事が多く、口臭もすると訴えがありました。
これは日本人の子供の3割の子が抱える、お口ポカンの可能性があると話をしました。
お口ポカンだった場合、どうしてなるのか、どんなデメリットがあるのか。。。
今日はお口ポカンについてお話ししたいと思います。
お口ポカンになってしまうのは、なぜ?
1 鼻咽頭疾患
慢性鼻炎やアレルギーにより鼻で呼吸できないために起こる。
鼻呼吸できる様に耳鼻咽喉科へ受診する。
2 不正咬合
前歯が前突(出っ歯)になっていると、口唇が閉じづらく口が開いてしまう。
習慣的にお口ポカンになっているので、この場合は矯正治療も視野に入れながら、歯科でMFT(口腔筋機能療法)を行う。
3 口腔周囲筋が弱い
いつも口腔が開いていると口輪筋の力が弱く、お口ぽかんに。。。
先ずは気づいたらお口を閉じ様に促す、意識する。
歯科へ受診し、MFTを行う。
お口ポカンだと、何でいけないのか?
⚫︎口呼吸になりウィルス感染しやすくなる。
⚫︎歯並び、姿勢が悪くなる。
⚫︎しっかり噛めない、滑舌が悪い。
⚫︎口が渇くことにより、口臭や虫歯になりやすくなる。
【幼児期の子必見!お家でできる お口ポカン対策】
☆足をつけて食事をする
足をブラブラしない様にする事で、しっかり噛める。
☆吹く遊びを取り入れる
吹き戻し、シャボン玉、風船など、吹く事で口輪筋が鍛えられる。
日常の生活の中で、また遊びでお口ポカンを防ぐことができますので、大人がお子様の様子を見て、お口が開いていたら是非、取り入れてみて下さいね!
この体調不良…もしかして鉄不足??
2023年9月22日
皆さん、おはようございます。
まだ日中は暑いですが、皆さんは体調を崩したりしていないでしょうか?
今年の夏も記録づくしの猛暑で、気温も湿度も高いので食欲がない、朝起きられない、やる気がでない、疲れやすい等の症状を訴える方が多かったように感じました。
先日、とあるセミナーで「鉄活」を学ぶ機会がありました。
話を聞いてみると…当に‼︎と当てはまる内容が多く目から鱗でした。私と同じ様な症状の方がいたら…と思い今日のコラムは「鉄活」にすることにしました。
☆Fe-鉄の役割☆
鉄はミネラルの一種で身体を作る、さまざまな機能に関わるの栄養素の一つです。
簡単に説明すると…
⚪︎酸素の運搬:全身イキイキさせてくれる
⚪︎神経伝達物質:安定した精神状態をキープ
⚪︎コラーゲン合成:肌のハリ、ツヤの素
⚪︎エネルギー産生:元気でエネルギッシュ!
また自分の体内では作られない為、食物から摂る必要があります。
私たちは日頃の食事で1日10-15mgの鉄を摂取し、約1mgくらいが体に吸収されるのですが、一方で便や尿、汗、皮膚から排泄される鉄の量は1日1mgです。つまり吸収量と排泄量は等しくバランスが取れています。
しかし、女性の場合で月経がある方は血液を喪失します。これを鉄量に換算する20-60mgと言われおり、ひと月当たりの鉄の吸収量30mgに対して喪失量は60mgとなり、鉄が不足してしまうのです。そうなると貧血が起こりやすくなります。
他にも婦人科系の病気などによって出血が持続したり、成長期、妊娠や授乳による赤ちゃんへの栄養を与える事で栄養不足になり同様に貧血を起こすこともあります。
この事から女性は男性より鉄不足が起こりやすい一生を送ることになるのです。
鉄不足になるとどんな症状が?
⚫︎体の疲れ(だるさ、倦怠感)
⚫︎肩凝り
⚫︎頭痛、頭が重い
⚫︎目の疲れ
⚫︎腰痛
⚫︎くしゃみ、鼻水、鼻詰まり
⚫︎便秘
⚫︎イライラ、不安 等々
鉄をしっかり体に取り込むためには、まずは腸内環境を整える事は必須で、タンパク質とビタミンB、C、クエン酸、ミネラルも合わせて摂る必要があります。
鉄分を多く含む食品と食べ方
⚪︎赤みの肉
⚪︎レバー(鶏、豚)
⚪︎しじみ
⚪︎アサリ
⚪︎かつお
⚫︎卵黄(生)
⚫︎油あげ
⚫︎小松菜
⚫︎ほうれん草
⚫︎ひじき
※ ⚫︎はお茶に含まれるタンニンとの相性が悪いため一緒には摂らない様にしましょう。
但し、鉄も過剰に摂りすぎてしまうと、かえって体に毒となるのでサプリメントや鉄剤を使用する際は、かかりつけの先生に相談して、上手に鉄活していきましょう!
腸内環境 〜食物繊維〜
2023年9月3日
皆さん、こんにちは。
9月に入り、朝晩はいくらか涼しく感じる様になりましたね。
今年の夏は連日の猛暑でしたので、今月に入り体調崩してる方の連絡が多くなってるように感じます。
皆様、体調管理にはくれぐれもお気をつけてくださいね。
今日は前々回のビタミンMのブログで出てきた腸内環境についてです。
皆さんもご存知かと思いますが、腸には「腸内フローラ」と呼ばれる大腸菌の集まり(これがお花畑の様なので大腸フローラと言います。)があります。
この腸内細菌は1000種類100兆個、重さにして約1.5キロ分あり、その菌の働きで私たちの体の中で消化→吸収をしてくれています。
それ以外にも、腸内(小腸)は鼻や口から入った細菌やウィルスは小腸まで届くため、免疫細胞が病気にならない様にから体を守ってくれたり、腸内細菌が栄養素を吸収する過程で、タンパク質から幸せホルモンで有名な「セロトニン」に変えるビタミンや葉酸で幸せホルモンの材料をつくってくれるのです。
この働きを上手くできているかの判断は便通や便の色、形、臭いで肌の調子等、体の色々な所に反映されていきます。
では、この腸内細菌が喜ぶ様な栄養素とは?
それは、食物繊維です。
食物繊維には水に溶けにくい不溶性の食物繊維と、溶けやすい水溶性の食物繊維があります。
不溶性食物繊維は腸内の病原菌など、悪いものを外に排出してくれます。
【不溶性食物繊維】
玄米、大豆、きのこ、芋、キャベツ 等
水溶性食物繊維は腸の滑りを良くして排出しやすくします。
【水溶性食物繊維】
らっきょう、大麦、りんご、わかめ、なめこ 等
また納豆、ごぼう、キュウイは不溶性、水溶性食物繊維の両方を併せ持つ食物繊維と言われており、意識的に摂ることで大腸の働きをよくしてくれるのです。
まだまだ腸内細菌を良くする発酵品や乳酸菌等々ありますが、今日は食物繊維と腸内環境を知って頂きたく、食物繊維に特化しました。
これから過ごしやすい季節になっていきますが、季節の変わり目の体調管理に対応できる様に、今から食生活を見直して行けたらと思います🎵
夏バテ防止食材〜ビタミンB 1〜
2023年9月1日
皆さん、おはようございます。
今日から9月ですね。。。
新学期スタートを迎えている方も多くいらっしゃるかと思います。
今年の夏も記録的な暑さで体調が良くなかったなんて話をよく耳にしておりましたが、皆さんはお変わりありませんでしょうか?
夏場はどうしても暑さから、食欲不振に陥ってしまいがちなので、意識的に食事をしていきたいものです。
特に夏に不足しがちな栄養素としてビタミンB1、ビタミンC、タンパク質と言われています。
今日はそのビタミンB 1についてです。
ビタミンB1は疲労回復に欠かせない栄養素で食事から摂取した糖質を体内でエネルギーに変えたり、疲労を分解してする働きがあります。
ビタミンB1は体の中に蓄えておくことができず、汗と共に排出されやすいため発汗量が多い夏場はどうしても不足しがちになってしまいます。
【ビタミンB1を多く含む食材】
⚫︎豚肉(特にヒレやモモ)
⚫︎うなぎ
⚫︎卵
⚫︎玄米
⚫︎アボカド 等
土用の丑の日に、うなぎを食べるのは納得ですね🎵
皆さん、元気に残暑を乗り切りましょう♪